マックス・ウェーバー以降の労働観が限界に来ている今の日本(と世界)。

アクセスありがとうございます。

 

今は経済の大転換点だと思います。

特に労働のあり方が大きく変わる気がしています。

 

「何のために働くか」という問いかけが変わる前兆なのかもしれません。


中世ヨーロッパまでは、キリスト教の影響で労働そのものは悪とさえされた時代もありました。

 

それを変えたのはドイツの社会学者、マックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』であったことは間違いないことです。

 

禁欲的に勤労をすれば対価として経済的な利潤を得られる、という常識がヨーロッパに生まれました。

 

その後でカール・マルクスが『資本論』を出し労働者が主体的になって利潤を得ることで領主のためでなく労働者個人のために働くという労働観が生まれたのです。

 

その頃起こった産業革命で、科学技術が労働の効率を上げたのですが、人間疎外が進んで労働者が使い捨てになっていったのです。

 

そして20世紀になって資本主義と共産主義が世界を二分していたのですが、その頃でも労働の対価は経済的な豊かさでした。

 

欧米はそんな感じでしたが、日本の場合は勤勉に共同体のために働く習慣がずっと続いていて、しかも長らく鎖国していたので、独自の経済と労働の関係が出来上がっていました。

 

しかし、21世紀になって資本主義や共産主義、つまりは人間主義と科学技術の矛盾が出てくると、お金や経済のために働くということへの限界が生まれてきたのです。

 

お金や経済だけが価値観の全てだ、という考え方に無理が生まれてきていたのです。

 

日本ではそれゆえに、精神を病むとか自殺するという人間が増えました。

 

アメリカはお金のためにイラクを攻撃し、テロが多発して難民が生まれる状況です。

 

経済至上主義と人間至上主義と科学至上主義が限界に達して、人々が「どう生きるべきか」という命題に悩んでる時代なのかもしれません。

 

お金が全てを解決できる時代でもなくなったのも、事実だと思います。

 

人間が何に価値観を置いて生きるべきか、考え直す時期なのかもしれません。